2015/11/04

「幕が上がる」の感想

 "何ものにでもなれる可能性"という無限にある希望と、それを上回る"だけどまだ何ものにもなっていない"という不安が画面にずっと充満していて、みんなの頭の中を渦巻いていて、その中で手足をめちゃめちゃに振り回してもがいていました。全員が。
終始泣きそうだったけどだからこそ途中で、俺はこの映画では絶対泣かないと決めたので最後まで泣きませんでした。
それは、みんなが取り組んでたのが演劇だったからなのかもしれません。泣いてしまったら、彼女たちが演劇に一生懸命である姿、青春をそこに注ぎ込む姿を肯定していることになるからなのかもしれません。俺自身が青春(失敗が許される季節)の終わった先で映画とか演劇をやっていることが関係していると思います。俺は映画とか演劇とかっていう芸術事に生きることを肯定してはいけないと思っているからです。なんでも生み出すことができると同時に、どこまでやってもなにをやっても、何も生み出さないのです。芸術に生きることはやくざな道であって、できれば携わらずに生きた方が良いと思わずに芸術に生きるのは、良くないと思いませんか。そういうアレによる感想です。
ももクロは(特に夏菜子が)十代のうちに解散するべきだった、伝説になれなかったグループだと今でも思っていて、だけどそこはもちろん商業グループ、終われるわけもない。そういうのが、"もう失敗が許されない"年齢で芸術をやっている沢山の人達の姿に重なって、誰がキャスティングしたか知らないけど代表してオリザさんの意地悪!と思いました。

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